2025年07月12日

371話 ああ、くまさん

今は二十四節気の「小暑」。三十二候「はすの花が初めて開く頃」です。私は二十四節気ごとに絵本を書いていますが、「小暑」は「海」。タイトルは「うみ うみみみみ」(ほるぷ出版)。絵は北村直子さんです。今、地元の図書館を調べてみたら、3冊入っていて、全部貸し出しになっていて、7人が予約待ちしています。せめてあと5冊ぐらい購入してくれるといいんだけどな。青色がきれいに出ていて、すごくいい絵本です。双子の息子が2歳ぐらいの時に初めて海に連れていきました。二人はとても怖がって、波が足元を撫でにきただけでしがみついてくる始末。その時のことを思い出しながらお話しのイメージを膨らませました。北村直子さんの絵には優しい迫力があります。一緒に仕事ができてすごく幸せ。出会わせてくれた編集者さんのおかげです。

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イメージを膨らませに行ったのは、葉山の一色海岸です。

今、くまが出没しています。お米を食べに入り人を殺してしまったり、市街地に現れたり。テレビでどこかの教授が「くまは人を襲うために来るのではない」と言っていました。銃で撃たれ、「駆除」されるくまたち。なんか心が痛むんです。ちょうど、「月刊絵本」の春のお話を書いています。うさぎとねずみが、くまをおこしにいくお話。はるのおみやげを持ってね。くまのパディントン、プーさん。くまは子どもたちの友だち。
くまは「人を襲いに来るわけではない」。そもそも、なんで町におりてくるようになったの?

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くま先生はとてもやさしい。

アライグマが出没しています。ニュースでアライグマの子どもが数匹土管にいる映像が流れていました。「凶暴」とテロップが出ていました。危険を感じたら、人だって凶暴になります。そもそも、なんで、町にいるようになったの?
 思えば思うほど、くるしい気持ちになります。

 蓮の花が咲き始める頃。上野の不忍池に行かなくちゃ。異常に暑い気候でも、蓮の花は律儀に咲き始めるのですね。「自然」ってすごい。くまだって、アライグマだって、「自然」。人だって「自然の一部」、なのに。
 うーん、思えば思うほど、辛くなります。


posted by あさえ at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする