2011年12月15日

第79話 初冬の福島

12月に入ってぐんと冷えてきたと思ったら、やっとイチョウが黄色くなってきました。早く秋をおしまいにしなくちゃと、あわてて黄葉しているような感じです。
そんな寒いある日、福島のおじさんの家にあそびに行きました。元気になった愛車に愛犬まるちゃんを乗せて出発。

おじさんが「チェーンはもってこないとだめだよ」というので、雪が降っているのかなと思ったら、降ってました!おじさんの家は山の中腹にあるので、下の国道は降ってなくても、上はけっこうな雪景色。でも車が通る道はなんとかだいじょうでした。
おじさんの店は「ぼちぼち」というおそば屋さん。冬の間はお休みです。だから、お客さんは私と夫だけ。ぜいたく。

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雪の「そば処 ぼちぼち」

ゆずが部屋にほしてあって、とってもきれい。ろうかには、人からもらったという「長持」(ながもち:昔はこれに嫁入り道具をいれて花嫁行列をしたそうです)がデーン。下部に引き出しがついているめずらしい長持でした。きっと、お金持ちの家からお嫁さんに来たのでしょうね。玄関には干し柿が干してありました。まるで首飾りみたい。そして、すごいのが大きな火鉢。手をかざしているととってもあったかい。昔はこれがメインの暖房だったのかしら。

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ゆずがいっぱい。

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年代ものの長持。

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だだ茶豆を春まくために干しておきます。

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耳をすますと炭の焼ける音が…。

「のんびり暮らしてるよー」っておじさんは言います。ほんとに静か。でも地震による原子力発電所の事故で、人は福島にほとんどこなくなったそうです。まわりのペンションも、もう2軒やめてしまい、会津若松のうるし屋さんも観光客がいなくなったために店をしめざるを得なくなってしまったそうです。たまたまかもしれませんが、おじさんの家にいくとちゅうにあった、農作物を売る店やりんご園には、お客さんは一人もいませんでした。「絆(きずな)」という言葉が、泣いているかも。

おじさんが打ってくれたそばは、とてもおいしかった。ますます腕をあげたって感じです。そば湯もおかわりしたくらいおいしかった。春になってお客さんが増えてくれるといいのだけど。
夕方になると道路がこおってあぶないと言われたので、4時ごろに失礼しました。雪はけっこう降っていたけれど、セーフでチェーンをつかわないでだいじょうぶでした。夕暮れの里山の景色はうっとりするほど美しい。それなのに……。

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そば粉は北海道と福島のをまぜてます。

放射能でこんなに大変な目にあっている人たちがいるのだから、原子力発電所は動かしてはいけないし、ましてや最終処理ができないのだからつくってはいけない。そう思います。みなさんは、どう思いますか。
posted by あさえ at 16:47| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする