2014年10月28日

 第109話  椅子をひこうよ

 急に空気が冷たくなってきました。桜やハナミズキの葉が色づいてきて、イチョウも場所によっては黄葉してきました。町はやわらかな秋色にと変化していきます。愛犬との散歩も楽しい季節です。新米もおいしいし、きのこやらおいもやら、おいしい食べ物が山盛りで太りそう。先日福島の叔父から新米が送られてきました。京都に行った折に買ってきた枡悟やさんの「千枚漬け」とでいただきました。「あー、しあわせ〜」。何杯でもいってしまいそうなので、ゆっくり噛んでなんとか1杯で我慢しました。おいしいお米やお野菜を育ててくださる皆様、ありがとうございます。
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じゅずだま。首飾りにしたなー。

8月末から息子家族と同じ屋根のしたに住むようになりました。小学一年生のかなくんが、学校に行くときに私に「バイバイ」と言いました。「あれ?」と思い、「いってきますって、いうのよ。またここに帰ってくるのだから」と話しました。今までは私の家に遊びにきて帰るとき、「バイバイ」だったので、少し混乱したのかしら。かなくんは、すぐに「いってきまーす」と言い直し、私も「いってらっしゃい」と送り出しました。改めて、『いってきます』は『でかけてくるけど、また帰ってくるからね』、『行ってらっしゃい』は『気をつけていってきてね。帰りを待ってるからね』という意味なんだなと思いました。何気なく使っている挨拶ですけど、「バイバイ」とは違って、帰ってくることが大前提。かなくんと同じ家に住むようになったからこそ交わせる挨拶なんだなと実感しました。

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赤い実、なんの実。小鳥たちのごはんだね。

さて最近、こんなことがありました。ラーメンやさんに夫と行きました。小さい店なのでカウンターにお客さんがすわるとき、カウンターになるべく椅子をひきよせないと後ろを人が通りにくくなってしまいます。その日もかなり混んでいました。3人グループの女性がカウンターでラーメンを食べていました。ゆったりと座っているので後ろを通る人がカニ歩きになってしまいます。私と夫はその人たちの隣に座ることになり、私は『椅子をひこうよー』と心の中で言いつつ、カニ歩きで壁にぺたんとはりつくように無事後方通過。すると夫は「通ります。すいませんねー」と声をかけ、その人たちに注意を喚起させ椅子を前にひいてもらいました。そうか、気づかないだけだったんだと思ったのですが、その人たちは帰るときに、椅子を座ったままにして出ていきました。その椅子をカウンターの下に片付けたのはやはり夫でした。なんともはや。年代は40代から60代ぐらいの3人グループでしたが、公のマナーを知らないのかな。私は声をかけるくらいなら自分が我慢したほうがいいと思う性格なので、夫のようにはできないのですけど、せめて自分はマナー違反をしないように気をつけようと思います。まずは公のマナーの一つは挨拶。近所の人たちへの日常の挨拶はきちんと明るく元気よく…かどうかはわかりませんが、ちゃんとするように心がけています。子どもたちも、挨拶ができる人になってもらいたいですから。

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おなかいっぱい食べて、散歩したあとは、寝るのが一番。




 
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2014年10月01日

第108話 新入りの家具たち

 金木犀の香りが漂いはじめました。一番好きな季節になりました。9月の最後に山形県高畠町に、作家仲間と1泊で行ってきました。尊敬する浜田広介先生のお墓に参り、先生が歩いた桜並木の歩道をのんびり歩きました。一面の田んぼには黄金色の稲穂が波うち、遠くにはぐるりと町を取り囲んでいる山々が見えました。トンボがすういすういと気持ちよさそうに飛んでいました。浜田広介先生は「泣いた赤鬼」「りゅうの目のなみだ」「むくどりのゆめ」などしみじみした優しい物語を1000編も書かれています。その創作の根っこは、ふるさとにあると実感しました。はて、私の根っこは……。

 8月の28日にやっと新居に引越しました。あと20日後だったら、仮住まいは1年に及ぶところでした。荷物は仮住まいに移るときにずいぶん整理したはずなのに、まだまだ山のようにあって愕然としました。おまけに新居には収納が少ないので、必然的に新しい家具を買わないといけません。
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六尺水屋箪笥!

 そこでまずは、「食器戸棚」に「水屋箪笥」を買いました。インターネットで売っているお店を調べたら、「古福庵」という古家具を修理して販売しているお店を見つけました。そこに、ありました! 近江の「水屋箪笥」。明治から大正につくられたものだそうです。檜と杉を使い、引き出しが多く、収納力も見かけ以上にありそうです。「水屋」というのは「台所」のことで、そこで使われる箪笥なので「水屋箪笥」。食器棚みたいなものですが、一部の扉に金網が貼られています。それは、冷蔵庫が普及していなかったころは食べ物も入れておいたので風がよく通るように工夫したのだそうです。とにかく、素敵。濃い茶。重厚。部屋に一気に「和」の風が吹き始めました。
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ただ網がついているだけでなく、扉には模様が施されています。

 この水屋箪笥は、大正、昭和、平成と長い時間を生きてきました。自分で動けるわけではありませんから、人の手で運ばれ、修理され、使われ、また運ばれ、修理され…。運のいい箪笥です。古福庵の職人さんたちの手で美しくよみがえって、我が家にやってきました。大切に使いたいと思います。私が死んだら、息子がひきとって使ってくれるそうです。よかった。次のオーナーも決まりました。
 気に入った古いものを、長く大切に使う暮らしをしていきたいと心に決めたのはいいけれど、また買ってしまいました。古福庵さんで、桐衣装箪笥、置き床を。収納の少ない家なので家具が増えてしまいましたが、もうずっと前からそこにおいてあったような馴染み方。また、買ってしまいそう。
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桐の衣装箪笥。中にはコピー用紙や原稿用紙が入ってます。

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置き床。寝室のテレビ台にする予定。
 
posted by あさえ at 15:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする