2018年09月21日

第197話   父のハーモニカ

 金木犀の香りがふわっと漂ってきて、気持ちのよい季節になりました。わたしの父は2000年に亡くなりました。ハーモニカがとてもうまくて、伴奏つきでメロディーを演奏してきかせてくれました。そんな父のハーモニカが二つ手元にあります。ずっとそのままになっていたのですが、思い立って修理とクリーニングをお願いすることにしました。

 ひとつはヤマハのハーモニカなので、山野楽器に問い合わせをしたら、銀座ヤマハに持っていけばメーカーにだしてくれるとのこと。もうひとつは、ドイツ製のハーモニカ。ネットで検索して修理をしてくれるところをさがし、「モリダイラ楽器」という会社を見つけて問い合わせをしてみました。技術の方が、電話口で「音は出ますか?」と聞くので、「父が亡くなってから一度も吹いてなくて、あの・・。消毒とかしてなくてちょっと吹く気にならないんですけど」と正直に言いました。結局、持っていってハーモニカを見てもらうことになりました。
IMG_1843.JPG
ドイツ製のハーモニカ。少しアーチ状ですね。

 息子にハーモニカを見せて直すつもりだと話したら、「じいちゃん、うまかったよね」といって、ハーモニカを吹き始めました。きれいな音がでました。父は息子(孫)のことを目のなかにいれても痛くないほどかわいがっていました。大好きなじいちゃんのハーモニカは消毒しなくても吹けちゃうのですね。「ぼく、ハーモニカもらうから。いいよね。」「もちろん。」よかった。ハーモニカもじいちゃんも、喜んでいることでしょう。

 そんなわけで、ハーモニカはいま、修理とクリーニング中。ドイツ製ハーモニカは中が木だそうで、「モリダイラ」の技術の方がいうには、「たぶん、ダメージはないと思います」とのこと。その人はハーモニカをしゃしゃっと消毒すると、ピラピラピラ〜♪と吹きました。やっぱりいい音だ。

 父が亡くなって18年。ずっと引き出しにしまわれていたハーモニカ。また音色を奏でてくれそうです。10月の半ばには2本とも、ピカピカになって戻ってくると思います。楽しみです。

 あまんきみこさんの作品に「すずおばあさんのハーモニカ」という絵本があります。おばあさんがハーモニカをふくと、外からもハーモニカの音が聞こえてきます。すすきのはらで子狐がふくハーモニカの音色です。美しい満月の夜のおはなし。そういえば、今年の中秋の名月もそろそろですね。24日。晴れるといいですね。ハーモニカの音色はなんとなく、秋とお月さまに似合う気がする。
posted by あさえ at 21:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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