2012年02月27日

第81話 2月の屋形船

夏、赤いちょうちんをたくさんつけて川をただよう屋形船。いつか乗ってみたいと思っていたら、願いがかないました。
それもなぜかさむーい2月に。ちょうど満月の日ということで、屋形船からお月様をながめましょうということになったのです。船の中から空の月が見えるのかしらと思いつつ、赤いちょうちんにさそわれて、品川から船に乗りこみました。

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赤ちょうちんとお月さま

お客様は、私たち5名だけ。40名ぐらいはのるんじゃないかというぐらいの大きさなのに、たしかに5名分のお食事しか用意されていない。カラオケセットがすみっこにおかれていて、なんかさみしい空気がただよっていました。でも、大丈夫。最高の二時間半でした!

屋形船がさかんに利用されたのは、江戸時代だそうです。水運が発達していた頃ですね。大名やお金持ちの商人たちが、花見や花火見物で、飲めや歌えやの大さわぎをしたのでしょう。私たちは、平成の2月、寒さにふるえながら船の屋根の上に出て、雲にかくれた満月に「出ろ、出て、お願い!」と念じました。そうしたら!♪でーたー、でーたー、月が〜♪もう感動ものでした。雲の上からぽこりとまんまるお月さまが顔を出したのですから。

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突然、出てきたお月さま

一同、しみじみ月をながめ、満足して船内にもどりました。そしてお刺身、天ぷら、あさりご飯など山盛りのごちそうをいただきました。美しい東京タワーにうっとりしたり、隅田川にかかる一つひとつデザインがちがう橋を楽しんだり。正面にスカイツリーが見えたときは、びっくり。築地の魚市場を、川側から見たのも初めて。夜の8時ごろには大きなトラックがすでに到着していました。これから朝にかけて、魚が全国から集まるのでしょうね。
みなさんも、一度は屋形船に乗ってみてください。いつもとちがう町のすがた、人の暮らしを見ることができます。

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やっぱり大すき、東京タワー。

私は東京生まれの東京育ち。船にのって、ますます東京がすきになりました。こどものころは、田舎がないことがつまらなかったけれど、‘三代江戸っ子’っていうのも、なかなかうれしいことだなって思いました。今度は夏にのりたいなー。お金をためなくちゃ。はぁー。

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屋形船さん、ご苦労様。
posted by あさえ at 17:09| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月20日

第80話 しょんぼり

新しい年になりました。昨年の東日本大震災のことを思うと、年賀状を書くきもちになれないという人が私のまわりにもたくさんいました。でも新しい年がくることはとてもありがたいこと。気持ちをととのえなおして、2012年を歩んでいきたい。そう思って、私は年賀状に「あけましておめでとうございます」と書きました。
みなさんは、どんな年賀状をだしましたか。あるいは、いただきましたか。

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恵方参りにもいったのに。ちなみにおみくじは「小吉」。(おみくじはすごいうなり声をあげる自動販売機でした〜。)

今年は辰(たつ)年。どんな年になるのやら。私はどうも年まわりでいくと、ひどい年のようです。こんな年はしずかに、ひたすら家にこもっていればいいと友だちにいわれました。ばんざーい!私は自分の家が一番好き。こもるの大すき。なんだ、いい年になりそうじゃないの。

ところが、やはりさえないことが続きました。好きな写真家の作品展があるというのでわくわくして行ってみたら、ほんの少ししか作品はなく、おまけにサイズがちっちゃーい。ガクッ。入館料200円返して。さらに、好きな劇団が久しぶりに下北沢でお芝居をするというのでわくわくして行ってみたら……。若い劇団員が中心のお芝居でした。

そしてさらに、和だこをあげようと、家族みんなで水元公園にわくわくして行ったときのこと。ポカポカした気持ちよい日で、ヤッターと思ったのだけど、風がない…。
凧は風がないとあがらない。和だこ1つと、カイト3つ。4さいのかあ君のために「ハガキだこ」など、いろいろもっていったのに。「まっ、風はそのうち吹くさ」とまずはお弁当を食べて、ボール遊びをしたりしてまちました。でも風は吹かない。おやつも食べちゃったというのに、吹かない!たちまち3時になり、なんとなく寒くなってきたので、「帰ろうか」「うん」。しょんぼり。

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たこはどこだ、どこだ?

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たこはあがらなかったけど、森をお散歩できたから、いいか。

さらにさらに、私はおもちで歯のつめものがとれ、ひょんなことでぎっくり腰にもなりました。みなさん、今までのべてきたことすべてが、1月10日までにおこったのですよ。どうしましょう。やっぱり、今年は家にいてじっとしているのがいいのかな。うん。そうだ。それがいい。(ニコニコ)
posted by あさえ at 16:57| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月15日

第79話 初冬の福島

12月に入ってぐんと冷えてきたと思ったら、やっとイチョウが黄色くなってきました。早く秋をおしまいにしなくちゃと、あわてて黄葉しているような感じです。
そんな寒いある日、福島のおじさんの家にあそびに行きました。元気になった愛車に愛犬まるちゃんを乗せて出発。

おじさんが「チェーンはもってこないとだめだよ」というので、雪が降っているのかなと思ったら、降ってました!おじさんの家は山の中腹にあるので、下の国道は降ってなくても、上はけっこうな雪景色。でも車が通る道はなんとかだいじょうでした。
おじさんの店は「ぼちぼち」というおそば屋さん。冬の間はお休みです。だから、お客さんは私と夫だけ。ぜいたく。

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雪の「そば処 ぼちぼち」

ゆずが部屋にほしてあって、とってもきれい。ろうかには、人からもらったという「長持」(ながもち:昔はこれに嫁入り道具をいれて花嫁行列をしたそうです)がデーン。下部に引き出しがついているめずらしい長持でした。きっと、お金持ちの家からお嫁さんに来たのでしょうね。玄関には干し柿が干してありました。まるで首飾りみたい。そして、すごいのが大きな火鉢。手をかざしているととってもあったかい。昔はこれがメインの暖房だったのかしら。

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ゆずがいっぱい。

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年代ものの長持。

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だだ茶豆を春まくために干しておきます。

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耳をすますと炭の焼ける音が…。

「のんびり暮らしてるよー」っておじさんは言います。ほんとに静か。でも地震による原子力発電所の事故で、人は福島にほとんどこなくなったそうです。まわりのペンションも、もう2軒やめてしまい、会津若松のうるし屋さんも観光客がいなくなったために店をしめざるを得なくなってしまったそうです。たまたまかもしれませんが、おじさんの家にいくとちゅうにあった、農作物を売る店やりんご園には、お客さんは一人もいませんでした。「絆(きずな)」という言葉が、泣いているかも。

おじさんが打ってくれたそばは、とてもおいしかった。ますます腕をあげたって感じです。そば湯もおかわりしたくらいおいしかった。春になってお客さんが増えてくれるといいのだけど。
夕方になると道路がこおってあぶないと言われたので、4時ごろに失礼しました。雪はけっこう降っていたけれど、セーフでチェーンをつかわないでだいじょうぶでした。夕暮れの里山の景色はうっとりするほど美しい。それなのに……。

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そば粉は北海道と福島のをまぜてます。

放射能でこんなに大変な目にあっている人たちがいるのだから、原子力発電所は動かしてはいけないし、ましてや最終処理ができないのだからつくってはいけない。そう思います。みなさんは、どう思いますか。
posted by あさえ at 16:47| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする